戦闘計算編
戦術
戦術は戦闘の開始時に選択され、以後12時間ごとに変更されます。
より有利な戦術(攻勢側が選択した戦術に対してそれを守勢側が打ち消すような戦術を選択する可能性など)を選ぶかどうかは、
- 偵察力
- 暗号力, 復号力
- 司令官のスキル
によって変わります。
戦闘幅
戦場の基本戦闘幅は80であり、方向が増えるごとに40ずつ追加されます
ドクトリンや戦術によっては、師団の戦闘幅を縮小するもの、あるいはより多くの師団を突撃させることのできるものがあります。
戦闘幅のペナルティが33%を超えない限り、予備師団から増援確率に基づいて増援に入ります。
戦闘幅によるペナルティは以下の式によって得られます
戦闘幅ペナルティ(%) = -2% × (戦場戦闘幅 – 味方戦闘幅) ÷ 戦場戦闘幅
- 戦場戦闘幅が80のとき、1超えるごとに-2.50%のペナルティが加算される
→ ペナルティを受けつつも、93戦闘幅までなら戦場に参戦できる - 戦場戦闘幅が120のとき、1超えるごとに-1.67%のペナルティが加算される
→ ペナルティを受けつつも、139戦闘幅までなら戦場に参戦できる - 戦場戦闘幅が160のとき、1超えるごとに-1.25%のペナルティが加算される
- → ペナルティを受けつつも、186戦闘幅までなら戦場に参戦できる
戦闘ペナルティを発生させたくない場合は、以上の条件により、戦闘幅40で編制するのが無難だと思います。
増援
戦闘幅に合わない師団、または戦闘開始後に戦闘に参加する師団は、予備戦力となります。
予備戦力は、増援確率に従って、戦場の戦闘幅に余裕がある場合に限り参戦することができます。
増援確率は以下のとおりです
- 基本増援率: 2%/時間 (研究やドクトリンによって増加する)
- よって、平均参戦時間は約35時間になります
ダメージ算定
説明するための題材として、以下の例題を用意します。
自軍(自走砲兵師団)
- 指揮統制率: 47.5
- 耐久力: 204.8/204.8
- 対人攻撃力: 750.4
- 対戦車攻撃力: 44.0
- 防御: 382.4
- 貫徹: 23.4
- 装甲: 58.5
- 装甲化: 40%
- 人的資源: 12000
- 歩兵装備: 800
- 重自走砲: 192
敵軍(歩兵師団)
- 指揮統制率: 95.0
- 耐久力: 500.0/500.0
- 対人攻撃力: 276.0
- 対戦車攻撃力: 60.0
- 防御: 816.0
- 貫徹: 30.0
- 装甲: 0
- 装甲化: 0%
- 人的資源: 20000
- 歩兵装備: 2000
※ 戦術補正は考慮しない
STEP1: 修正攻撃力
修正攻撃力 = 相手装甲化 × 対戦車攻撃力 + (1-相手装甲化) × 対人攻撃力
- 自軍修正攻撃力 750.4
- 敵軍修正攻撃力 189.6 = 276.0×60% + 60.0×40%
STEP2: 攻撃回数と防御回数
修正攻撃力、防御に10分の1したものを基準にした乱数値
乱数要素を無いものと仮定して計算をすすめると、
- 自軍攻撃回数 75, 防御回数 38
- 敵軍攻撃回数 18, 防御回数 81
より、
- 自軍の攻撃は、7回ヒットします (75×10%+0x40%)
- 敵軍の攻撃は、1回ヒットします (18×10%+0x40%)
STEP3: ダメージ量
耐久力に対するダメージ量は、1回のヒットに対してダイサイズ2を与える
指揮統制率に対するダメージ量は、1回のヒットに対してダイサイズ4を与える
実際のダメージ量はダイスロールに下記のダメージ修正を掛けます。
- 基本修正値: 0.05
- 戦術による補正値
- ターゲットの装甲が貫徹よりも大きい場合: -50.0%
また、次の条件下ではダイサイズが変わります。
- 貫徹した場合、指揮統制率ダメージのダイサイズを4ではなく6に変更(平均ダメージは3.5)
攻撃側の充足率によってダメージ量を10%刻みで減少させる
(例えば98%の充足率であればダメージ量は90%に減少する)
これを例題にあてはめると、
- 自軍が敵軍に与える
ダメージ修正倍率: 敵軍の装甲を貫徹しているため、5.0%
耐久力ダメージ平均値: 0.525 = 7 x 1.5 x 5.0%
指揮統制率ダメージ平均値: 1.225 = 7 x 3.5 x 5.0% - 敵軍が自分に与える
ダメージ修正倍率: 敵軍の装甲を貫徹していないため、2.5% (=0.05×50%)
耐久力ダメージ平均値: 0.0375 = 1 x 1.5 x 2.5%
指揮統制率ダメージ平均値: 0.0625 = 1 x 2.5 x 2.5%
以上が、1時間当たりのダメージ量となります。
STEP4: 戦闘結果
例題だとおよそ78時間後には敵歩兵師団の指揮統制率が尽きるため、78時間後に敵歩兵師団の戦線離脱よる戦闘終了となります(実際には夜間時など双方に様々なペナルティが発生するので、決着までの時間はかなり長くなります)(また、ランダム要素についても考慮していません)。
敵軍に与えた被害に関して言えば、78時間で40.95耐久力ダメージ。
- 敵耐久力損失率 8.19% = 40.95/500.0
- 敵装備・人的資源損失率 5.733% = 8.19% × 70%
自軍(自走砲兵師団)
- 指揮統制率: 47.5 → 42.625
- 耐久力: 201.875/204.8
(充足率98.5%) - 対人攻撃力: 750.4
- 対戦車攻撃力: 44.0
- 防御: 382.4
- 貫徹: 23.4
- 装甲: 58.5
- 装甲化: 40%
- 人的資源: 11874/12000 (-126)
- 歩兵装備: 792/800 (-8)
- 重自走砲: 190/192 (-2)
- 生産コスト換算被害: 14.52
敵軍(歩兵師団)
- 指揮統制率: 95.0 → 0.0
- 耐久力: 459.05/500.0
(充足率91.8%) - 対人攻撃力: 276.0
- 対戦車攻撃力: 60.0
- 防御: 816.0
- 貫徹: 30.0
- 装甲: 0
- 装甲化: 0%
- 人的資源: 18854/20000 (-1146)
- 歩兵装備: 1885/2000 (-114)
- 生産コスト換算被害: 78.66
100%の充足率を下回っていますので、次回戦闘時のダメージ量は90%に(充足率を10%刻みにしたもの)減少します。
で、敵歩兵師団の指揮統制率回復を待たずにちょっと追い越ししてやれば『追い越し殲滅』ができるわけですね!(実際は通常複数師団いるでしょうから、その戦場にいる全ての敵師団の指揮統制率を0にする必要があります)
補正
基本的に、地形や師団経験に伴う各種補正値は、
- 対人攻撃力
- 対戦車攻撃力
- 突破
- 防御
に対して影響を及ぼします。
しかも、複数の補正は全て乗算によって補正されるため、補正が重なると恐ろしい値になって補正されることもあり得ます。
以下、補正のうちそこそこ重要なもの(私が解説できる範囲のもの(苦笑))
司令官による補正
司令官には、
- 攻撃スキル: スキルレベル1につき対人攻撃力及び対戦車攻撃力を+2.50%補正
- 防御スキル: スキルレベル1につき防御及び突破を+2.50%補正
- 計画立案スキル:
スキルレベル1につき+5.0%の計画立案速度
スキルレベル1につき+2.0%の最大立案 - 兵站スキル: スキルレベル1につき-2.50%の物資消費
戦闘補正 = 軍司令官のスキル補正 + 軍集団司令官のスキル補正 × 50%
例えば軍司令官の攻撃スキルが4、軍集団司令官の攻撃スキルが4なら、攻撃力+15%の補正を受けます。
ですので人材に余裕があるのであれば、1個軍であっても軍集団司令官を任命した方が得です。
経験値による補正
師団経験値は、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御、突破に対して次の補正を与えます。
- 練度1 新兵: -25.0%
- 練度2 訓練済み: +0.0%
- 練度3 一般: +25.0% (演習で到達可能な練度)
- 練度4 練達: +50.0%
- 練度5 歴戦: +75.0%
夜間補正
夜間の戦闘は双方に対して、対人攻撃力と対戦車攻撃力に対して 次の補正を与えます。
- 基本値: -50.0%
- 暗視装置Ⅰ研究 : +10.0% (= -40.0%)
- 暗視装置Ⅱ研究 : +15.0% (= -25.0%)
物資欠乏による補正
物資欠乏は、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御、突破に対してマイナスの補正を与えます。
なお、供給なしの場合で-33%の補正になります。
航空支援
航空支援は、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御、突破に対してプラスの補正を与えます。
航空優勢
こちらが航空優勢であれば、敵の防御に対してマイナスの補正を与えます。
国による補正
陸軍などの各軍長官、軍最高司令部なども、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御、突破に対して補正を与えます。
情報の優位による補正
情報の優位性によって、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御、突破に対してプラスの補正を与えます。
地形による補正
特定の地形は下表のように、攻撃側に対人攻撃力、対戦車攻撃力、突破のマイナス補正を与えるものがあります。
平地 | 移動コスト | x1.00 |
丘陵 | 攻撃側 | 70.0% |
敵の航空支援 | -5.00% | |
移動コスト | x1.50 | |
山岳 | 攻撃側 | 40.0% |
師団消耗 | +40.0% | |
敵の航空支援 | -10.00% | |
移動コスト | x2.00 | |
市街地 | 攻撃側 | 70.0% |
敵の航空支援 | -50.00% | |
移動コスト | x1.20 | |
森林 | 攻撃側 | 80.0% |
敵の航空支援 | -10.00% | |
移動コスト | x1.50 | |
密林 | 攻撃側 | 70.0% |
師団消耗 | +30.0% | |
敵の航空支援 | -25.00% | |
病気 | +100.0% | |
移動コスト | x1.50 | |
砂漠 | 師団消耗 | +20.0% |
病気 | +100.0% | |
移動コスト | x1.05 | |
湿地 | 攻撃 | 60.0% |
師団消耗 | +50.0% | |
病気側 | +100.0% | |
移動コスト | x2.00 |
戦術による補正
攻撃側、防御側それぞれの指揮官が選択した戦術によっては、双方に何らかの補正を与えます。
沿岸砲撃による補正
沿岸砲撃をすると、敵の対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御に対して、マイナスの補正を与えます。
戦闘計画ボーナスによる補正
攻撃側は戦闘計画ボーナスの値だけ、対人攻撃力、対戦車攻撃力、突破にプラスの補正を与えます。
何の研究をしなくても最大値の基本値が 30.00% であり、日毎の戦闘計画ボーナス増加値が 2.00% ですから、基本的に15日前から戦闘計画を立てておくだけで+30.00%の補正を受けられる有難い補正になります。
塹壕ボーナスによる補正
守勢側は構築された塹壕1に対して2%の防衛戦闘ボーナスを得、防衛戦闘ボーナスの値だけ、対人攻撃力、対戦車攻撃力、防御にプラスの補正を与えます。